この案内文は、昭和30年頃の時刻表に掲載されていた案内を再現したものです。

琴平線(築港−琴電琴平間三二・七粁)バス便あり

玉藻公園(築港駅隣接)
「讃州さぬきは高松さまの城が見えます波の上」と歌にうたわれた高松城は一名玉藻城とも言い、今を去る三百七十年前生駒親正公が赤穂より讃岐の国主として入封し没後四年の才月を経て完成した約二十万坪の全国にも珍しい水城で生駒家五十四年松平家二百二十八年の居城であつたが、最近松平家より高松市に於て譲受け栗林公園として一般に解放することとなつた

栗林公園(栗林公園駅下車西方約〇.四粁)
栗林公園は面積二十三万余坪南北南庭に分かれ.北庭ば半ば洋式南庭は小堀遠州流の粋を集めた昔ながらの純日本式庭園で紫雲山の自然を背景に六つの池十三の丘を基調としてこれに松林を配し湧泉を利月した廻遊式公園で昭和二十八年特別名勝に指定された天下の名園である

佛生山(仏生山駅下車南方約一・四粁)
法然上人の旧蹟で名高く嵯峨の立釈迦讃岐の寝釈迦といわれる釈迦の寝像は有名である。隣接の仏生山公園は桜の名勝であり、又秋には菊人形が開設せられる

奈良須池(岡本駅下車隣接)
岡本駅前にまんまんと水を洪えた奈良須池は池畔の桜、池中のポプラ並木、背後山腹の桃等に家族連れの行楽が多い毎年九月には名物の全国花火大会が開催される

滝宮(滝宮駅下車西方○・二粁)
滝宮天満宮と滝宮神社神域下の綾川は讃岐には珍しい寄展百態の渓流の美が見られる処で占くから景勝の地

金刀比羅宮(琴電琴平駅下車山麓まで約○・三粁)
「こんぴら船々」の便語て全国に親しみの深い讃岐のこんぴら様金刀比羅宮は象頭山の中腹にあつて山麓から本殿まで徒歩一粁は殆ど石段で南側には旅館・土産店が軒を連ねて居る。壮厳な本殿の社頭からは讃岐平野が一眸におさめられ讃岐富士の雄姿が目の当りに展開される、三万坪の神苑には桜、紅葉と四季を適じて信仰と観光の客が絶えない



志度線(築港一琴電志度間一四・四粁)バス便あり

屋島
(琴電屋島駅下車東北へ○・二粁)
高松市の東端に位し南北に長く海面に突出した屋根型の火山台地で全山緑の松に覆われ山麓の登山口からケーブルカーで僅か五分にして山頂に達する山上には担々たる廻遊道路があり眺望は自然の妙につくされた一層の絵巻という外なく瀬戸内海国立公園随一の称がある。壇ノ浦血の池等の史蹟では源平の昔を偲び、屋島寺は四国霊場八十四番の札所である

八栗聖天(八栗駅下車東北約一・五粁)
壇の浦を挟んで屋島と対峙して居る、山骨露出の奇峯五剣山の中腹にあり霊験あらたかで有名、四国霊場八十五番の札所である

塩屋海水浴場
(塩屋駅下車スグ)
海岸線の長い白砂青松の海水浴場で諸施設の完備と交通の便と相挨って高松市近郊随一のものである

志度寺(琴電志度駅下車東○・五粁)
諸曲「海女」の玉とり其他の伝説て名高い志度寺は四国霊場八十六番の札所、又附近に奇傑平賀源内の旧邸がある


長尾線(瓦町−長尾間一四・六粁〉バス便あり

長尾寺(長尾駅下車東約○・二粁)
四国霊場八十七番の札所にして毎年旧正七日には裸祭りで有名な長尾観音会陽がある。又静御前が当寺で剃髪得慶したと伝えられる

亀鶴公園(長尾駅下車南東約二粁)
桜の名所で有名、宮池の中央にある亀島は森林植物見本園として田園情緒豊かな自然公園を造形して居る


資料ご提供 : 新宮様

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